2012年06月23日
グシクとは何か? その3 続 グシとは何か?

八重瀬町具志頭。旧具志頭村で、方音はグシチャンだ。
玉城から、雄樋川を渡ると堀川や港川の集落が、大地の斜面上に形成されているのが判る。
更に行って、向陽高校の辺りに海に抜ける緩やかな傾斜地がある。
具志頭で低地と呼べる所はここら辺りしかない。
あとは、具志頭城からサザンリンクス、玻名城、摩文仁と海沿いに断崖と丘陵地帯のみとなる。
画像は、摩文仁海岸からその丘陵地帯を眺めている所だ。
具志頭のグシもまた、山地を指すことが判るであろう。
この丘陵を山地と言っていいかについては、摩文仁の地名を説明することで解決できる。
摩文仁は、沖縄戦のあった所で、平和記念公園のある所だ。
そういえば今日は、慰霊の日だ。全ての戦没者に合掌・・・
摩文仁は、崖に囲まれた丘陵地帯だ。
沖縄では、大いなる山を大嶺(うふに)と言う。
これに本質的なと言う意味を表す真をたっくゎしてみると、
「真大嶺(まうふに)」となる。これが、音韻変化で摩文仁となるのだ。
具志頭丘陵は、大嶺なのである。
大嶺とクシの両方を地名としている所もある。玉城の船越だ。かつては富名越と書いた。
昔の人は、この内陸の山地を船を担いで越えたなどと言う地名由来は、勿論違う。
船越の方音は、フニクシ。
つまり、大嶺串(うふにくし)なのに違いない。
浦添市の沢岻(たくし)もそうであろう。
首里から出て、平良(大坂=ターヒラ)町を昇って行くと、沢岻だ。
沢岻は大串=タークシで、大嶺と言う意味に違いない。
と言うことで、クシは山のことを言うのに間違いないだろう。
では、次回でグシク=山国の例を挙げたいと思う。

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Posted by ばんしゅる at 15:54│Comments(0)
│沖縄